雪掻き

関東に住む人々は雪に慣れていません。歩くだけで一苦労、転んで救急車の出動回数が毎回ニュースで流れます。

今年も早速、雪が降りました。柔らかい夜のうちにある程度の雪掻きを済ませても、明くる朝には凍っています。ツルツルですね。

 

夜間に雪を溶かす為に水を撒いている訳ではなく、明けた朝、氷を溶かす為にお湯を撒きます。でも周りの人達は口を揃えて言うのです。

『水を撒いてもまた凍るだけだよ』

東京です。朝です。そんな訳ないでしょう。気温は10℃まで上がる予報です。

 

雪のかさを減らす為に水を撒くのなら無駄かもしれません、分からんけど。多分、無駄じゃないよ。雪掻きと同じ効果は得られる。だって雪掻きしたところの方が氷になってて滑るもの。東京程度の降雪なら、むしろ雪掻きしていない方が有り難い。雪の方が氷より滑りにくく歩きやすいもの。

 

雪深い地方での常識を関東でも当たり前の様に言うようになったのには何か切っ掛けがあったのでしょうか?水不足?下水処理場が追いつかない?

 

仮説として、むかしむかしある関東に、雪が降りました。皆、水を撒いて雪を溶かしました。すると水不足に加え、下水処理場が溢れかえる惨事となりました。

『これは大変だ。何か良い案はないものか』

『日本人は得をしたい気持ちより、損をしたくない気持ちが強い人種です。まことしやかに水を撒くのは損だと流布しましょう。』

 

こんな会議でも行われたのかしら?

んな事はないです。きっとアレでしょう。

 

『寒くてトイレが近くてかなわない』

なんて若い人が言うと、年寄りが言うのよね。

『年寄りの前でそんな事言うもんじゃねぇぞ』

って。アレ言う人はきっと若い頃に言われた事があるんだろうね。それと同じだ。水を撒いてもまた凍るだけ、と雪深い地方から関東に来たばかりの人に言われて、嗜められた気分になった。水を撒いている人を見かけたら同じように嗜めてくれよう、と思った。

多分、コレだと思う。

良い事を教えてもらった。他の人にも教えてあげよう、が2割。無知を嗜められた、同じ事をして気分を晴らそう、が8割。って所なんだろうと思う。だって冷静に考えれば分かるものね。冷静に考えられない気分になってしまったんだろうね。

 

水不足、下水処理場が溢れかえる、この懸念も捨てられないので、お風呂の残り湯を。日中の気温を確認したならバンバン使っていきましょ♪